札幌市清田区のうすだ動物病院の診療対象動物は犬、猫、ウサギ、ハムスターです。

うすだ動物病院

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スタッフ紹介

病気について、獣医師が書くコラムです。

今回は、暑い季節になると症状が悪化する心臓病のお話です。

 

わんちゃんの心臓病で最も多い病気で、とくに小型犬で多く見られます。

7歳以上の中高齢の犬で多くみられる加齢性の病気と考えられていますが、キャバリアなどの犬種では5歳以下の若齢でも発症することがあります。

僧帽弁というのは、4つある心臓の部屋のうち、左心房・左心室の2部屋の間にある弁のことです。弁は、心臓の動きに合わせて動き、弁が閉じることで、血液の流れが逆流しないようにしています。この弁が厚く変形したり、伸びてしまったりすると、弁のかみ合わせが悪くなり、血流に逆流がみられるようになります

 

発症初期には症状がないことも多いですが、進行すると、心臓の機能が低下し、肺水腫や呼吸困難・失神・ショックに陥ってしまい、大変危険な状態になります。

この病気を発見するきっかけとしては「疲れやすくなった」「呼吸がはやい」「咳が出る」などのサインがあります。しかし、日頃から定期的に、心音を聞くこと、レントゲンや超音波検査をすることで、早くみつけてあげることのできる病気でもあります。

図2図3

左のレントゲン写真は、僧帽弁閉鎖不全症のワンちゃんの心臓が大きくなって、気管という空気の通り道を圧迫している写真です。これにより、咳が出やすい状態になります。通常は黒く写るはずの肺の中が白くなっている部分は肺水腫を起こしている場所です。

 

右の超音波写真の赤い点線部分は僧帽弁で、中央の弁の先端が分厚くなっているのが観察されます。このため、弁がきちんと閉じず、血液の逆流が起こります。

 

治療の目標・目的は、症状の緩和や心不全の進行を少しでも遅らせることです。症状に合わせて、血圧を下げるお薬や強心薬・利尿薬などを飲むことで、心臓への負担を和らげます。おうちでの生活では、ごはんの塩分を控えること、過度な運動は避けること、酸素を吸えるような環境をつくってあげることなどのサポートが必要になってきます。

最近では、循環器の専門病院で、手術による治療を行うこともあります。

心臓病と聞くと「怖い!」と思ってしまうかもしれませんが、定期的な検査やお薬を使って、上手につきあっていけるよう、一緒に頑張りましょう!

 

 

2019年5月9日更新