札幌市清田区のうすだ動物病院の診療対象動物は犬、猫、ウサギ、ハムスターです。

うすだ動物病院

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スタッフ紹介

獣医師が病気についてお伝えするコラムです。

今回は、マダニ予防についてです。

北海道は涼しくなってきて、いよいよ秋到来ですね。

春先からお勧めしているマダニ予防ですが、意外に忘れがちなのが、秋の予防です。

そして、秋は人も動物も、吸血昆虫たちも活発になる季節です。

今回はダニについて少し詳しくお伝えしますね。

 

マダニとは?

マダニは、動物や人間の血液を栄養源にして、発育や脱皮、産卵などを行います。草むらに生息し、動物の体に寄生し、吸血、落下、脱皮を繰り返し、成長していきます。体に付着後、吸血行動が始まり、数日から数週間かけて約200倍の体重になるまで吸血します。マダニの活動が活発になるのは、春から秋にかけてですが、特に春と秋に活動が活発になるといわれています。さらに、冬も活動する種類もいます。

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マダニによる被害

1.マダニに刺されることによる直接の被害

・血を吸われることによる貧血

・マダニに刺された部位の皮膚炎

・マダニの口器(くちばし)が皮膚に突き刺さるため、皮膚についたマダニをとる際に、口の部分が残ってしまうことがあります。そうなると、麻酔をかけて皮膚を取り除くことが必要になったり、皮膚に慢性的な炎症を引き起こす可能性もあります。

 

 

 

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上は、マダニに吸血された猫ちゃんの耳の写真です。

 

2.マダニ媒介感染症による被害

吸血によって、マダニは、細菌やウイルスなどの病原体を媒介します。マダニが媒介する感染症としては以下のようなものが報告されています。ほとんどが人獣共通感染症(人にも動物にもかかる感染症)のため、ワンちゃん・ネコちゃんの予防だけでなく、飼い主のみなさまも一緒に予防・対策することが大切です!

 

*犬バベシア症:犬にかかる病気です。かつては西日本でしか発生がありませんでしたが、近年関東以北でも発生しており、重度の貧血などで死に至ることもある怖い病気です。

 

*重症熱性血小板減少症候群(SFTS):ちょっと詳しく後で紹介します

*ダニ媒介性脳炎(TBE):ちょっと詳しく後で紹介します

*ライム病

*ボレリア症

*野兎病

*Q熱

*日本紅斑熱               などがあります。

 

マダニの予防法

ワンちゃん・ネコちゃんの予防~

  1. 予防薬を使う:当院では、スポットオン(首の後ろに垂らす)やチュアブル(おやつのようなお薬)タイプの予防・駆虫薬をお出ししています。気温にもよりますが、4月~10月の間、定期的に予防薬で駆虫します。予防薬といっても、マダニが体につくことを予防するものではなく、マダニが体に付着しても、吸血する前にマダニを駆除するお薬です
  2. お散歩コースや生活のしかたに注意する: マダニは、草むらに生息しているので、お散歩の際にはそういった場所を避けることも有効です。ただ、家の近くの公園やサイクリングロードなど、一見開けたようにみえる道でも、お散歩後にマダニに吸血されて来院したワンちゃんもいました。また、草むらに入った後は、シャワーやブラッシングで体の表面にいるマダニを取り除くことも有効です。とくに、瞼や耳、首など、皮膚のやわらかく薄いところはつきやすいので、よくチェックしてあげてください。

 

※ダニがつかないように予防するためのペット用スプレーや、首輪につけるアイテムがペットショップなどにならんでいます。ただ、動物用医薬品ではないため、効果や安全性についてはわからない部分も多く、当院ではおすすめしていません

 

飼い主さまの予防~

  1. おでかけの服装:腕や首、足など、肌の露出を少なくしましょう。草むらに行くときは首にタオルを巻いたり、ズボンのすそに靴下をかぶせるなどの工夫をしましょう。
  2. 忌避剤(虫除け剤)を使う:現在、マダニへの有効成分としてディートやイカリジンが含まれた忌避剤が市販されています。(あくまで飼い主様用です!!お子様の使用制限などがありますのでご注意ください。)忌避剤は、マダニの付着を減少させるもので、完全に予防できるものではありません。ほかの対策と組み合わせて使用するのがよさそうですね!
  3. 帰ってきたときの対処:服についたマダニをガムテープで取り除いたり、シャワーや入浴で体にマダニがついていないかチェックしましょう。もし、マダニに咬まれていたら、自分で対処なさらず、皮膚科等を受診し適切な処置を受けてください。また、その後数週間は体調の変化に注意し、発熱等の症状がないか注意が必要です。
  4. ワンちゃん・ネコちゃんにマダニがついているのをみつけたら…:素手でさわらず、すぐに動物病院にかかりましょう!無理に自分で取ろうとするとペットの体にマダニの口器(くちばし)が残ってしまうことや、飼い主のみなさんがウイルスや細菌などに感染するリスクがあるので注意してください。
2019年9月13日更新