札幌市清田区のうすだ動物病院の診療対象動物は犬、猫、ウサギ、ハムスターです。

うすだ動物病院

◎受付時間 9:00~12:00/16:00~18:30 (土曜日 9:00~13:00)
◎休診日 日・祝日、土曜日の午後

011-881-6996

スタッフ紹介

11月2日(土)は学会出席のため、臨時休診とさせていただきます。

11月4日(祝・月)の9:00~13:00 診察いたします。

ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

 

2019年10月8日更新

獣医師が病気についてお伝えするコラムです。

前回はマダニ予防についてのお話をしました。

今回は、もう少し詳しく、マダニ媒介感染症についてです。

あまり聞きなれない病気かもしれませんが、人も動物もかかる人獣共通感染症なので注意が必要です。

マダニが媒介する病気はたくさんあります。そのなかでも、この数年で明らかになってきた感染症についてご紹介します。札幌でも報告されている感染症もあるので、注意しましょう!

 

*ダニ媒介性脳炎(TBE)について

ウイルスが原因で、人に重篤な脳炎を起こす感染症です。1990年代前半まで国内には存在しないと考えられてきましたが、1993年に函館にて国内で初めての感染報告があり、その後2018年までに北海道内で3~5例ほど報告されています。北海道大学では、動物(犬・馬・野ネズミ・アライグマ)を対象に、このウイルス抗体の保有状況を調査してきており、道内の広い地域で抗体陽性の動物が多く生息していることがわかっています(抗体陽性=このウイルスにかかったことがあるという指標になります)。また、道外でも西日本を中心に抗体陽性の野生動物が検出されており、現在、これらのウイルスの流行巣が存在している可能性が高いといわれています。

 

*重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

ニュースでも話題になっていたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、2011年に新種のウイルスによる“新興感染症”として報告された感染症です。人に感染すると、高熱や嘔吐・下痢、血小板・リンパ球の減少などの症状がみられ、致死率も高いといわれています。

SFTSは、多くの動物では不顕性感染(感染していても症状がないこと)すると考えられてきましたが、2017年に犬や猫、チーター(動物園)で発症することが確認されました。とくに、猫では、発症すると致死率も高いと考えられています。

SFTSの発生は2019年8月15日現在、北海道内では確認されていませんが、SFTSのウイルスを持っているマダニは北海道内で検出されています。いつ、どこからウイルスに出会ってしまうかは、誰にもわかりません。日ごろから、マダニの予防に努めましょう!

 

マダニ予防のまとめ

*マダニから人・犬・猫にかかる感染症が多くあります

*マダニが活発に活動する春・秋は特に気をつけましょう

*ワンちゃん・ネコちゃんに予防薬を使いましょう

*お散歩コースに気をつけましょう

*マダニがついているのを見つけても、触らずに病院に行きましょう

 

2019年9月13日更新

獣医師が病気についてお伝えするコラムです。

今回は、マダニ予防についてです。

北海道は涼しくなってきて、いよいよ秋到来ですね。

春先からお勧めしているマダニ予防ですが、意外に忘れがちなのが、秋の予防です。

そして、秋は人も動物も、吸血昆虫たちも活発になる季節です。

今回はダニについて少し詳しくお伝えしますね。

 

マダニとは?

マダニは、動物や人間の血液を栄養源にして、発育や脱皮、産卵などを行います。草むらに生息し、動物の体に寄生し、吸血、落下、脱皮を繰り返し、成長していきます。体に付着後、吸血行動が始まり、数日から数週間かけて約200倍の体重になるまで吸血します。マダニの活動が活発になるのは、春から秋にかけてですが、特に春と秋に活動が活発になるといわれています。さらに、冬も活動する種類もいます。

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マダニによる被害

1.マダニに刺されることによる直接の被害

・血を吸われることによる貧血

・マダニに刺された部位の皮膚炎

・マダニの口器(くちばし)が皮膚に突き刺さるため、皮膚についたマダニをとる際に、口の部分が残ってしまうことがあります。そうなると、麻酔をかけて皮膚を取り除くことが必要になったり、皮膚に慢性的な炎症を引き起こす可能性もあります。

 

 

 

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上は、マダニに吸血された猫ちゃんの耳の写真です。

 

2.マダニ媒介感染症による被害

吸血によって、マダニは、細菌やウイルスなどの病原体を媒介します。マダニが媒介する感染症としては以下のようなものが報告されています。ほとんどが人獣共通感染症(人にも動物にもかかる感染症)のため、ワンちゃん・ネコちゃんの予防だけでなく、飼い主のみなさまも一緒に予防・対策することが大切です!

 

*犬バベシア症:犬にかかる病気です。かつては西日本でしか発生がありませんでしたが、近年関東以北でも発生しており、重度の貧血などで死に至ることもある怖い病気です。

 

*重症熱性血小板減少症候群(SFTS):ちょっと詳しく後で紹介します

*ダニ媒介性脳炎(TBE):ちょっと詳しく後で紹介します

*ライム病

*ボレリア症

*野兎病

*Q熱

*日本紅斑熱               などがあります。

 

マダニの予防法

ワンちゃん・ネコちゃんの予防~

  1. 予防薬を使う:当院では、スポットオン(首の後ろに垂らす)やチュアブル(おやつのようなお薬)タイプの予防・駆虫薬をお出ししています。気温にもよりますが、4月~10月の間、定期的に予防薬で駆虫します。予防薬といっても、マダニが体につくことを予防するものではなく、マダニが体に付着しても、吸血する前にマダニを駆除するお薬です
  2. お散歩コースや生活のしかたに注意する: マダニは、草むらに生息しているので、お散歩の際にはそういった場所を避けることも有効です。ただ、家の近くの公園やサイクリングロードなど、一見開けたようにみえる道でも、お散歩後にマダニに吸血されて来院したワンちゃんもいました。また、草むらに入った後は、シャワーやブラッシングで体の表面にいるマダニを取り除くことも有効です。とくに、瞼や耳、首など、皮膚のやわらかく薄いところはつきやすいので、よくチェックしてあげてください。

 

※ダニがつかないように予防するためのペット用スプレーや、首輪につけるアイテムがペットショップなどにならんでいます。ただ、動物用医薬品ではないため、効果や安全性についてはわからない部分も多く、当院ではおすすめしていません

 

飼い主さまの予防~

  1. おでかけの服装:腕や首、足など、肌の露出を少なくしましょう。草むらに行くときは首にタオルを巻いたり、ズボンのすそに靴下をかぶせるなどの工夫をしましょう。
  2. 忌避剤(虫除け剤)を使う:現在、マダニへの有効成分としてディートやイカリジンが含まれた忌避剤が市販されています。(あくまで飼い主様用です!!お子様の使用制限などがありますのでご注意ください。)忌避剤は、マダニの付着を減少させるもので、完全に予防できるものではありません。ほかの対策と組み合わせて使用するのがよさそうですね!
  3. 帰ってきたときの対処:服についたマダニをガムテープで取り除いたり、シャワーや入浴で体にマダニがついていないかチェックしましょう。もし、マダニに咬まれていたら、自分で対処なさらず、皮膚科等を受診し適切な処置を受けてください。また、その後数週間は体調の変化に注意し、発熱等の症状がないか注意が必要です。
  4. ワンちゃん・ネコちゃんにマダニがついているのをみつけたら…:素手でさわらず、すぐに動物病院にかかりましょう!無理に自分で取ろうとするとペットの体にマダニの口器(くちばし)が残ってしまうことや、飼い主のみなさんがウイルスや細菌などに感染するリスクがあるので注意してください。
2019年9月13日更新

8月のお盆期間は臨時休診日は設けず、暦通りの診療を行います。

当院の休診日は日曜・祝日となっております。

よろしくお願いいたします。

2019年7月11日更新

前回は、猫の慢性腎臓病についてお話ししました。

そもそも、どうして猫に慢性腎臓病が多いのでしょう。

様々な説があるのですが、AIMというタンパク質が関与しているのではないかと、いう最近の報告について、

もう少し詳しくお話しします。

 

AIMとは、免疫系に関与しているタンパク質の一種です。人における研究では、急性の腎障害が起こった際にダメージを受けて脱落した細胞を除去するサインをだし、尿細管のつまりを改善することがわかりました。つまり、腎機能を改善する働きをしています。

AIMは、血液のなかのIgMという抗体とくっついて存在しています。IgMから離れて腎臓内に入ることで、AIMは機能を発揮し、細胞の除去指令ができるようになります。

猫にもこのAIMはあるのですが、IgMとの結合力が強すぎるために、人のAIMのように腎臓でうまく機能していないことがわかったのです。

つまり、猫では急性腎障害が起こっても、腎機能を改善するような機能がうまく働いていないということです。それが、慢性腎不全に進行してしまっている可能性があるのです。

ちょっと難しい話になってしまいましたが…

腎臓で働けるAIMを、薬として投与すれば、猫の悩ましい腎不全の根本的な予防・治療になるのでは?!

高齢の猫の多くが慢性腎臓病で命を落としていることを考えると、このお薬が開発されれば、猫の寿命30年時代がくるのでは?!といわれているのです。すごい大発見ですね!

しかも遠い未来のお話ではなく、なんと2020~2022年に実現されるのでは?ともいわれています。待ち遠しいお話です。

※ちなみに、AIMはライオンやトラでもみつかりました!動物園のネコ科動物たちもっと健康になれるかも?!

※詳しくは、https://www.jst.go.jp/pr/announce/20160105/

2019年7月9日更新